診療について
対象疾患
こころの病気の詳しい説明は国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の「こころの情報サイト」を参照して下さい。
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自己治療ガイド
患者さんが自分で出来る治療法(自己治療ガイド)について解説しました。
精神科診断はむずかしい
内科や外科、その他精神科以外の科では、血液検査、レントゲン検査、その他多くの検査を駆使して診断をします。ところが精神科では、診断のための検査はありません、血液検査やMRI、脳波検査をするとしても、それは精神障害以外の疾患を除外するためです。(例えば、とくに前触れなく、若い女性に幻覚や妄想が急に出現した場合、脳炎を疑って検査をするかもしれません、そして脳炎でない時は、統合失調症が疑われます)。
精神科の患者さんの訴えで最も多いのは、気分の落ち込みです。しかし、気分の落ち込みは、適応障害、うつ病、双極性障害、統合失調症、PTSD、パーソナリティ障害など多くの精神障害で認められます。また、適応障害やうつ病には、他の不安症、発達障害が隠れていることも珍しくありません。したがって、正確な診断がつくまでの間、“うつ状態”と仮の診断をつけて、経過をみます。経過をみながら、本人の性格傾向(考え方、感じ方の特徴)、育った環境や現在のストレス、遺伝的素因、原因のない気分の変化があるかなどを常にバランスよく考慮して診断をしていきます。